divire の画面の見方と、各パーツの意味、基本的な操作
目次
divire のツール画面構成
divire を入手して、はじめて起動した際には、次のようなレイアウトで、デスクトップのメイン画面の左上に表示されます(以下画像のディスプレイの解像度は Full HD = 1920×1080 です)。
divire のツールの、おおまかな画面構成は、次のようになっています。
タイトルバーをのぞくと、上から順に、次の3つのエリアに区分されます。
- 線画ファイル選択エリア
- 設定入力エリア
- 塗り分けファイル出力エリア
divire を使用するときの、基本的な操作の流れは、
「 ①線画を選ぶ → ②塗り分け方を決める → ③ファイルを出力する 」ということになりますので、
① Aの「線画ファイル選択エリア」で、線画を選ぶ。
② Bの「設定入力エリア」で、塗り分け方を決める。
③ C の「塗り分けファイル出力エリア」で、ファイルを出力する。
のように、画面の上から下へ順番に操作していく感覚になるかと思います。
※ ただし、後述するように、じつはドラッグアンドドロップで線画ファイルの選択は可能なので、A「線画ファイル選択エリア」は元線画ファイル名を確認する以外用がない、また、「ほしい塗り分けファイルができるまでついつい設定変更をくり返してしまう」などの理由で、慣れてくるとそのうち、B「設定入力エリア」とC「塗り分けファイル出力エリア」を往復するような使われ方をされるようになると思っています …。
B「設定入力エリア」は、ちょっと説明のボリュームが多いので、基礎的な部分を紹介するにとどめて、この記事では以下、divire のツール画面の全体にわたって操作方法を説明していきます。
移動・リサイズ・最小化・終了
移動とリサイズ
一般的な Windows アプリケーション同様、タイトルバーをドラッグして移動、画面のへりや四隅をクリック&ドラッグしてリサイズが可能です。
線画ファイル選択エリアで、選択したファイルのフォルダ階層が深すぎて、ファイル名を表示しきれないという場合は画面の横幅を伸ばしてください。
また「間の色」をよく確認したい場合は、画面をタテに伸ばすと見やすくなるかと思います。
最小化
一般的な Windows アプリケーション同様、最小化ボタンでアプリケーションが最小化し、タスクバーにしまわれます。
終了
divire を終了させたいときは、画面右上の×ボタンを押してください。
これ以外に終了させる方法はないです。ためらわず×ボタンを押してください。
なお、終了しても設定ファイル(こちらの記事を参照)が更新されるため、次回起動したときに、前回終了時の画面の位置やサイズ、塗り分け方法などの設定内容は保持されています。
設定入力エリアのページ切り替え
ちょっと分かりづらいですが、中心部の各種設定の入力エリアは、4つのアイコン画像( )をクリックすることで、それぞれの内容の設定項目をまとめたページに切り替わります。
レイヤー構成設定ページ(詳しくはこちらの記事)
塗り分け処理方式設定ページ(詳しくはこちらの記事)
ファイル出力先設定ページ(詳しくはこちらの記事)
レイヤーオプション設定ページ(詳しくはこちらの記事)
これらの設定タブの各項目の意味の紹介はそれぞれ個別の記事に譲るとして、とりあえず操作について、ボックスにチェックを入れる/外す、択一の選択をする、数値の入力をする … などの方法は Windows の一般的なアプリケーションと同様です。
この記事では、設定入力エリアの最初のページ、レイヤー構成設定ページの「色」の変更方法について、次に解説します。
塗り分け色の変更方法(レイヤー構成設定ページ)
色変更用の小窓を操作する
divire の設定入力エリア、レイヤー構成設定ページの、以下4か所の「色」の変更が可能です。
“Periphery” “Regions” “Misc.” のチェックがONになっているときは、それぞれの区分に属するレイヤー塗り分け色の変更が可能です。
白枠で囲まれた色の表示部分をクリックしてください。色変更用の小窓(ウィンドウ)が表示されます。
色変更が可能な4か所をクリックしたとき
色変更用の小窓では、いわゆる「HSV カラースケール」を用いて色変更の操作を行います。
H は「色相」、S は「彩度(色のあざやかさ)」、V は「明るさ」です。
それぞれの、黒のツマミ部分をクリック&ドラッグで左右に動かして、色を調整します。(色変更時は、divire 本体側画面で、対応する色表示部の色が変わります。)
なお、色の RGB 値を知っている場合は、RGB (Hex) : と記載されている欄に、キーボードで直接数値を入力することでも色変更が可能です(数値のコピペもOK)。
お好みの色への調整が完了したら、divire の本体側画面のどこかをクリックすると小窓が閉じます。
“Regions” の「間の色」の変更について
“Regions” の枠では、上下の2か所の色が変更可能になっていますが、この2か所の色表示部にはさまれている「間の色」には、グラデーションをつくるよう、自動的に計算された色が割り振られます。グラデーションの色は、上下2か所いずれかの色変更後、色変更用の小窓を閉じたときにまとめて表示更新されます。
「間の色」のグラデーションの作り方は、
レイヤーオプション設定ページ(詳しくはこちらの記事)での設定変更で、3種類の切り替えが可能です。
“Regions” の「間の色」のグラデーション方式切り替え
“Regions” 枠の、下の方に数値入力欄がありますが、この値の変更により、“Regions” 扱いの箇所の塗り分け数(=レイヤー数)の調整が可能です。
塗り分け数(レイヤー数)を調整することで、「間の色」の数も、「総数-2(上下の2つの色)」に変更され、色のグラデーションも再計算されます。
“Regions” 総数の変更に伴う「間の色」の再計算
“Regions” 枠の塗り分け数(=レイヤー数)は、最小 2 色、最大 99 色の範囲内で変更可能ですが、この最大数については、設定ファイル(こちらの記事参照)の変更である程度調整ができます。
線画ファイルの選択・指定
塗り分けの元にする線画ファイルの指定については、線画ファイル選択エリアの ボタンをクリックする、または、 エクスプローラーからファイルを直接 divire 画面のどこかにドラッグアンドドロップすることによって可能です。
ドラッグアンドドロップがおすすめですが、 ボタンをクリックすると、以下のような一般的な「ファイル選択ダイアログ」が開かれるので、対象の線画ファイルの選択を行います。
ファイル選択ダイアログでは、指定中のフォルダ内の JPEG 形式・PNG 形式・TIFF 形式の画像ファイルを表示します。
ドラッグアンドドロップで選択可能なファイル形式も、 ボタンで選択可能なファイル形式と同様になります。
初期状態では、線画ファイルとして JPEG 形式・PNG 形式・TIFF 形式を選択可能ですが、設定ファイル(こちらの記事参照)の変更で、PNG 形式や TIFF 形式のみに限定したり、BMP 形式をつけ加えたりということも一応可能になっています。
線画ファイル選択エリアのファイル名表示欄は、divire 起動時はいつも “No file selected”(=ファイル未選択)になっていますが、線画ファイルの選択・指定を完了すると、ファイル名がフルパスで表示されます。
線画ファイルの指定前後
また、線画ファイルの指定後に、塗り分けファイル出力エリアに出力ファイル名が表示され、ファイル出力ボタン( )が有効になります。
塗り分けファイルの出力
ファイル出力エリアのファイル出力ボタン( )をクリックすると、選択されている画像形式の塗り分けファイルが出力されます。
画像形式の選択肢として、“ .jpg ” と “ .png ” と “ .psd ” の3項目が表示されていますが、それぞれの意味は、次の通りです。
選択肢の表示名 | 対応するファイル形式 | 特徴 |
---|---|---|
.jpg | JPEG 形式 | ファイルのサイズが小さい |
.png | PNG 形式 | 色が正確、透過部分を持つこともできる |
.psd | PSD 形式 | レイヤーを持つことができる |
divire は「線画塗り分けレイヤー自動作成ツール」ではありますが、塗り分け箇所をレイヤーとして出力するのは、PSD 形式ファイルの出力を行った場合だけ、ということに注意してください。
画像形式を変更すると、 ボタンの左側に表示されている出力ファイル名の拡張子が変化します。
この出力ファイル名の表示欄は、線画ファイル選択エリアの表示欄と異なり、フォルダ階層表記がなくファイル名のみ表示(=フルパス表示でない)となっていますが、これは、ファイル出力先設定ページ(詳しくはこちらの記事)で、ファイルの出力先フォルダを指定することができるためです。
なお、初期状態では、塗り分けファイルは、元の線画ファイルと同じフォルダに出力される設定になっています。
でも、まずは使ってみないとわからない!
この記事では、 divire の画面の見方と基本的な操作方法を解説しましたが、解説を読むのではなく、実際に手を動かしてみないと分からない部分というのも相当あると思います。
次の記事は、私が divire 開発時に使った動作検証用のサンプル画像(ダウンロードリンクあり)を用いた、塗り分けファイル出力のチュートリアルになります。