divire で出力する塗り分けファイルの名前と、作成される場所
目次
divire の塗り分けファイル出力設定 ー 3つの設定項目
divire が出力する塗り分けファイルの名前や、出力先のフォルダは、設定入力エリアの ファイル出力先設定ページの操作によってカスタマイズが可能です。
ファイル出力先設定ページの設定項目は、次の3つに分かれています。
[1] “ Suffix of Export Files ” → 塗り分けファイル名に付与される「接尾辞」の指定
[2] “ Destination of Export Files ” → 塗り分けファイルの出力先フォルダの設定
[3] “ Enable Auto Renaming ” → 自動リネームによる「上書き回避」設定
この記事では以下、これら3つの設定項目について説明していきます。
[1] 塗り分けファイル名の「接尾辞」の指定
ファイル出力先設定ページの “ Suffix of Export Files ” 欄では、塗り分けファイルの「接尾辞」を指定することができます。
「接尾辞」というのはファイル名の「拡張子」と混同しそうで紛らわしいのですが…。
初期状態では、接尾辞は「_R」になっています。
たとえば、塗り分けしようとする元線画ファイル名が「hokkaido.png」であるとき、「hokkaido」の部分がファイル名の基本部分で、「.png」が拡張子になります。
接尾辞が「_R」の状態で、線画「hokkaido.png」から PSD 画像形式(拡張子が「.psd」)の塗り分けファイルを出力しようとすると、そのファイル名は、
hokkaido_R.psd
になります。
つまり、「接尾辞」とは、ファイル名の基本部分と、拡張子の間にはさまれる文字にあたることになります。
接尾辞を「_colored」に変更すると、出力ファイル名は「hokkaido_colored.psd」になるわけです。
キーボードからの入力で接尾辞は自由に指定可能です(※ Windows ファイル名として使用可能な半角文字を入力できます)。
分かりやすいとか、お好みの文字列を自由に指定してください。
ただし接尾辞は必ず 1 文字以上である必要があります(「接尾辞なし」は指定不可)。
これは、元線画ファイルが PNG 形式、出力する塗り分けファイルも PNG 形式といった場合に、元ファイルを上書きしてしまうおそれがあるためです。
なお「半角スペース」は Windows ファイル名としては使用可能な文字ですが、divire の接尾辞に含めることはできません。(半角スペースがファイル名に含まれていると表示上、判別しにくいので … 。)
[2] 塗り分けファイルの出力先フォルダの設定
divire が出力する塗り分けファイルの名前の決まり方は、上に説明した通りですが、ファイルの出力先となるフォルダについても、カスタマイズすることが可能です。
出力先フォルダのカスタマイズ時には、ファイル出力先設定ページの “ Destination of Export Files ” 枠を操作します。
divire の初期状態では、塗り分けファイルの出力先は、元の線画ファイルと同じ場所(フォルダ)になっています(上の図が初期状態で、“ In the same folder as the source file. ” が選択されています)。
divire で出力した塗り分けファイルを、1 箇所にまとめておきたいときは、出力先に特定フォルダを指定するのが便利です。
出力先に特定フォルダを指定したい場合は、まず枠内の選択肢を “ In the specified folder ” に切りかえます(下図参照)。
“ In the specified folder ” が選択されているとき、「Browse…」ボタンが操作可能になります。
「Browse…」ボタンをクリックすると、フォルダ選択ダイアログが表示されるので、これで塗り分けファイルを出力する特定のフォルダを選択することが可能になります。
ただ、フォルダ選択ダイアログの使い方にちょっとクセがあるので、ここで補足説明しておきます。
基本的に「ファイル」選択ダイアログと同じ要領で操作してもらうことになるのですが、選ぶのはあくまで「フォルダ」になります。
下図に示すように、ダイアログの上の方に表示されている「フォルダ」を、塗り分けファイルを出力しようとしている場所に合わせてください。
ダイアログの下の方に、ファイル名も表示されていますが、こちらはフォルダ選択には関係ないので気にしないようお願いします。
なお、フォルダの選択後は、「Browse…」ボタンの左側にファイル出力先の指定フォルダの場所が表示されます。
[3] 自動リネームによる「上書き回避」設定
すでに上に述べたように、divire の出力する塗り分けファイルの名前は、
「元線画ファイルの名前」+「接尾辞」+「出力する画像形式の拡張子( “ .jpg ” か “ .png ” か “ .psd ” )」
の組み合わせによって決定されます。
したがって、元線画ファイルと画像形式を決めて、一度塗り分けファイルを出力したあとで、接尾辞を変えずにまたファイル出力しようとしたら、ファイル名はさっきと同じになってしまうのではないか … というと、基本的にはまさにその通りです。
Windows のファイルシステム上、同名のファイルを複数持てないので、先に出力したファイルは、後から出力したファイルで上書きされてしまうよう想像されます。
ただし、divire には、「自動リネーム」によって、このような上書きを回避しようとするオプションが存在します。
divire の初期状態では、この自動リネームによる上書き回避オプションが有効になっています。
ファイル出力先設定ページの “ Enable Auto Renaming ” 欄のチェックが ON になっているのが、自動リネーム設定が有効の状態です。
自動リネーム設定が有効の場合、塗り分けファイルの出力時、出力先フォルダにすでに同名のファイルがあれば、接尾辞の後ろにさらに「連番」を付与したファイル名を使用することになります。
たとえば、接尾辞が「_R」で、線画「hokkaido.png」から PSD 形式の塗り分けファイルを出力しようとすれば、ファイル名は「hokkaido_R.psd」になりますが、出力先フォルダに「hokkaido_R.psd」がすでに存在しているのならば、出力ファイル名は「hokkaido_R[2].psd」に自動的に調整されます。
さらに続けて塗り分けファイルの出力をくり返すと、「hokkaido_R[3].psd」、「hokkaido_R[4].psd」、「hokkaido_R[5].psd」、「hokkaido_R[6].psd」 … とファイル名の連番部分の数字を変化させていくことになります。
このように、自動リネーム設定を有効にしておけば、出力先に同名のファイルがあるかどうかを気にせずに済みます。
逆に、無駄にファイルを増やしたくない場合は、自動リネーム設定を OFF にしておくと、同名の線画ファイルから出力した同一画像形式の塗り分けファイルは上書きされるので、用途や好みによって使い分けてください。
まとめ
この記事では、divire の ファイル出力先設定ページで、塗り分けファイルの出力先をどうカスタマイズできるかをご紹介しました。
ご自身のイラスト制作スタイルにあわせて、いろいろ設定を調整してみてください。
チュートリアル記事(こちら)からのリンクで、この記事から先に目を通してしまった方は、以下が divire 解説本筋の次の記事になります。